防  風  林

(文・高 橋 幸 男)

第8回 空手道選手権
 1年を振り返って、最大の喜びは、9月に帯広で開いた第5回北海道空手道選手権大会に、極真空手の創始者の故・大山倍達総裁の愛弟子である長谷川一幸、大石代悟両最高師範をお招きできた事です。
 北海道空手道選手権大会は私が主催し、多くの方々の御協力を得て、毎年帯広市で開催している。大石最高師範には大会当日特別演武を披露していただき、長谷川最高師範には大会翌日特別セミナーを開いていただいた。
 ここ数年の間、大会は回を重ねるごとにレベルが上がり、北海道を代表する大会にという目標に近づきつつある。
 北海道の空手界は長い間、閉鎖的環境であったため、いまひとつ全国のトップレベルには及ばなかった。
 なんとか北海道を全国のトップレベルにしたいというのが念願であったが、両最高師範に来ていただいたことで、また一つ大きな流れができたことを期待している。
 現在日本の空手界は多くの流派が乱立し混乱を極めている。一つにはオリンピックのような統一するものがないためだろうし、時代の流れの中でそういう時期を迎えているのかもしれない。
 大会が空手の全てではないが、選手権大会が多くの人に夢を与えレベルアップにつながることは確かだと思う。流派の垣根を越えて多くの空手選手たちが参戦し技を競い、北海道から全日本のチャンオンが誕生してほしいと願っている。
(空手家、画家・鹿追)
2012年12月21日北海道新聞十勝版(夕刊)


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