防  風  林

(文・高 橋 幸 男)

第16回 オランダでの夏合宿

7月中旬の3日間オランダで行われた極真空手のサマーキャンプ(夏合宿)に参加した。格闘技王国オランダのオランダに参加することは正直、緊張と不安もあった。しかし、ヨーロッパの重鎮である、地元オランダのルウォール師範には大変親切にしていただき、とても多くを勉強させてもらった。

 今回のオランダ行きでは、空手がヨーロッパの地に協力に根付いていることを目の当たりにした。 驚くと同時に、極真空手の創始者、故大山倍達総裁の偉大さを再認識した。

 オランダでも空手は武術として当然、強さを追求するが、合宿に参加した彼らはとても礼儀正しく稽古熱心だった。 自己修練や礼節などの武道精神をとても大切にしているようにみえた。

 組手では2メートル級の相手とも手合わせできた。 少し緊張しながらも互いに気持ちが通じ合い、大変楽しい合宿だった。空手は日本の優れた文化で、世界平和に貢献できるものであること。そして、この分野で日本が世界に果たす役割も決して小さくないことを実感した。

 心身の極限を追求する武道である空手はまた、世界共通の言語でもある。 現在修行中の若い空手家たちは、空手を通じて積極的に海外との交流を深め、世界を舞台に活躍していってほしいと思う。


(空手家、画家・鹿追)
2014年9月5日北海道新聞十勝版(朝刊)


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