防  風  林

(文・高 橋 幸 男)

第20回 「食」について

強くなりたくて空手を始め、稽古もそれなりにするのに、体が出来ていないため、成果が思うように上がらない場合があります。「食」は生命の基礎となるものです。オリンピックの金メダリストを何人も育てたという人の本を参考にして、自分なりに研究してみた結果、古くからの日本の食事が良いとわかってきました。

 要するに穀物、野菜を中心とした食事がいいということです。極真空手の創始者・故大山倍達総裁も「強くなる東洋食のすすめ」の中で、野菜、穀物、魚介類など古くからの日本食が優れていることを指摘しています。

 頭脳労働の場合、「大食」は良くないのですが、とりわけ激しく体を動かしてぶつかり合う格闘技の場合は、強靭な肉体が必要なのは言うまでもありません。

 相撲部屋のちゃんこなどに代表されるように野菜、肉、魚介類などを満遍なく、楽しく豊富に食べるのがいいようです。サプリメント、プロテインなどが必要ないのはもちろんのことです。

 空手に限らず体の健康は全ての基礎になるものです。食は命なりと言います。
 興味本位のグルメ情報などは別として、より良い人生を生きる為にも  「食」について真剣に取り組む必要があると思います。


(空手家、画家・鹿追)
2015年8月7日北海道新聞十勝版(朝刊)


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