W杯大会レポート
旭 川 支 部
石 川 秀 樹 四段
2009年6月28日(日)
大阪府立体育館
 平成21年6月27日(土)15:50 旭川発、関西空港行きの便で高橋師範、原先生と共に大阪で行なわれる、極真連合杯第1回ワールドカップ空手道選手権大会に行って来ました。
 今春から帯広、関空間の便が欠航となったため、高橋師範も旭川から同行したのです。


 18:15関西空港に到着後、電車で難波駅に、19:30 頃 府立体育館前を通った時にはグランドチャンピョン決定戦に出場したと思われる子供たちが歩いていたためグラチャンも終了したと思ったのですが、翌日、同宿だった沖縄支部の宮城参段(第2回世界大会中量級優勝者)の話では、その時間にはまだ大会が行われていたとの事でした。

 翌日、ロビーに下りてみると、宮城選手の他にも、カナダ、オーストラリア、ジンバブエ、スペインの選手と同宿だったのです。
 会場入りすると、当り前の事ですが、国内の師範、先生方への挨拶が行なわれます。
 
 試合前には審判団への注意事項が告げられます。
 今回の審判員は、参段位以上の先生が行なう事になっています。
 高橋師範と私は昨年の世界大会に続き、国際大会の審判を行うチャンスを頂きました。

 試合は準決勝前までを2面のコートで、準決勝、3位決定戦、決勝戦をメインコートで行なうため、審判員は1面2チーム、審判員5名、補助審判員(審判員が同門の場合、補助審判員が代わって判定を行なうほか選手チェックを行なう)2名の7名構成でチームを組みました。
 私は審判員、補助審判員共におこないました。補助審判員の際ボディーチェックがあるのですが、国際大会では言葉の弊害があります。外国語が得意ではないのです。
 テーピング、ファールカップ、装飾品などを調べるのですが言葉が通じないのでジェスチェー交じりでのチェックになるのです。
 ボディーチェックすら和製英語です。当り前に使っている言葉が通じないのです。
 勉強不足を悔やむばかりです。
 女子選手は女性の選手係がチェックを行なうのですが、今回、指輪とリストバンドのチェックミスがあり、判定後、審議の対象となり、両者に反則があったとみなし判定通りの結果になると言う事もありました。

 審判員としては、反則の取り辛さを痛感しました。
 反則も有効打も見る角度で、見えたり見えなかったり、反則か有効打かの難しい判定が幾つかありました。
 特に国際試合では日本対海外の構図が強いため、ともすればブーイングや抗議が起こる事もあるものです。
 審判を行う以上、如何なる試合であっても、判定には公正かつ慎重な見極めが必要なのです。

 審判員は審判交替と共に、全員で判定を振り返ります。
 自分達の判定を振り返る事で、審判レベルの向上を図るのです。
 特にその意識を強く感じるのが大石道場の皆さんです。芹澤師範などは審判員席が近かったこともあり、判断の難しかった試合などは他の審判員の考えを求めてくるのです。
 試合に流されることなく、一試合一試合大事に判定を下すことで審判員としての技術の向上を図る姿は学ばなければならない事と思います。

 試合結果は活動報告に掲載の通り、男子は中量級を海外に持っていかれたのですが、高橋道場の指導員としては、この大会に選手を送り出す段階から考えなければなりません。
 昨年の世界大会では東北・北海道枠で中井初段が出場権を獲得しましたが、今回の様に、全日本や全日本ウエイト制の入賞者への狭き門へ割って入るにはまだまだ厳しいものを感じます。

 大会終了後は、府立体育館近くのスイスホテルでレセプションが行なわれたのですが、道すがら関西総本部の道場生の方々が、会場への案内を行なってくれたので大変助かりました。
 レセプションが始まると、優勝者、入賞者、海外の責任者、選手のスピーチや歌などで盛り上がり、最後には全員が一列に輪になって会場を周回したりと楽しいレセプションとなりました。
 最後に関西総本部の山本 孝弐段が「遠路はるばると」とお酌して頂いたのですが、大会中も後輩への指示や審判交替前の案内など小まめに動く姿を見ていたため恐縮するばかりでしたが、この様な道場生が関西総本部を支えているのだろうと感心するばかりでした。
 散会後は岐阜の太田先生と一緒に二次会に行ったのですが、所々に選手や責任者が見受けられます。皆さん楽しい大阪の夜を過した様です。

 翌日は関西空港11:25発の旭川行きに搭乗予定がオーバーブッキングにより、1名しか搭乗出来ないとの事で、高橋師範のみ旭川行きに搭乗しました。
 残された原先生と私は、羽田空港経由で乗り継ぎにより旭川に帰る事になってしまいました。
 私は過去にも、機械トラブルで出発空港を変えた事が2度あるのですが、オーバーブッキングは始めての経験です。
 航空機での移動にはトラブルが付き物です。安全第一が最優先であれば機械トラブルは我慢出来ますが、オーバーブッキングは利益優先の産物です。長い人生色々な経験をするものです。

 以上、今回のワールドカップでの私の体験や感想をレポートしました。 押忍

△戻る