大 会 レ ポ ー ト
旭 川 支 部
原 一 浩 弐段
第1回極真連合杯ワールドカップ
2009年6月28日(日)大阪府立体育館
-6月27日-
 午後3時50発のJALで高橋師範、石川先生とともに自分自身は初めての大阪行きに乗り込みました。
 目的は第1回極真連合杯ワールドカップを観戦するためです。(出場であれば格好良いのですが・・・)
 高橋師範、石川先生は審判員を務めます。
 出発時に帰りに遭遇する悪夢の前哨戦がありました。
 航空券をチェックイン機に入れると返って来ます。
 何度入れなおしても・・・係員の方に問い合わせして、カウンターでチェックインする事になりました。
 高橋師範は先にチェックインしていたので、自分と石川先生が隣に座るには非常口の席しかないとの事でした。
 非常口?と聞いて最初に頭によぎったのは客室乗務員と向かい合わせで座るのでは?という事でした。
 しかし・・・飛行機が小さく、ただ横に非常口があるだけでした。
 邪なことを考えた自分に反省です。
 本日は、食事した後、ホテルの自分の部屋で軽く高橋師範と石川先生と空手談義をして、早く(?)寝ました。

-6月28日-
 ホテルから試合会場の府立体育館までは歩いて3分ほどの所なので朝はゆっくりです。
 が、同じホテルには各国の選手団も沢山泊まっているため、会場入りする時間帯が同じで3階の部屋だった師範と自分は毎回、上から来るエレベーターには満員で乗れない状況でした。
 普通なら階段で下りたいところですが、このホテルには非常階段しかありません。
 泣く泣く何度か待ちましたが、無理だと分かったので、下から上がってくるエレベーターに乗り最上階に一度行ってから降りるという荒技に出ました。
 最上階から降りて行く途中で沖縄の宮城先生と一緒になりました。
 宮城先生は北海道フリークですので、いつか北海道で一緒に稽古する事が出来れば良いなぁと考えながら、ロビーに降り立ちました。
 ロビーには外国人選手や応援団でごった返しておりました。否応無しに気持ちが高揚してきます。
 ホテルから歩いて会場入りしますと、体育館の入り口には関西総本部の方々が整列しており、入場する人たちに挨拶をしています。
 体育館のロビーには極真グッズが所狭しと並べられ、関西総本部の道場生の御父母と思われる方々が忙しく動いていました。
 高橋師範を始めとする北海道高橋道場の一行は本部席に行き、各道場の先生方へ挨拶をし、師範と石川先生は審判席へ、自分は向かい正面の2階席へ行きました。
 開会太鼓が鳴り、選手入場、開会式が始まりました。
 30カ国が参加して、メインの試合場がいっぱいです。しかし、強豪国のロシアがいません。
 開会式後、試合に先立ち勇進館の居合いの演武が行われました。
 女性の型から始まり、宗家の四方切りまで・・・きっと、異国の人たちに取っては神秘の技に見えたに違いありません。
 日本人の自分ですら宗家の妙技には目を見張りました。
 いよいよ試合開始です。
 準決勝までは2つの試合場で同時進行となります。トーナメント表を見ながら、ビデオと写真を撮りました。
 コートでは女性の試合も行われるのですが、ルールの解釈の違いなのか髪に装飾品を付けていたり、規定の胸当てではなかったなど最初の方では進行が遅れていました。
 自分が試合を見ていて、感じたのはカザフスタンの選手がまだ荒削りな所が多いですが、ガッツがあって、今後成長するだろうなぁという事でした。
 イギリスの選手も印象に残っています。軽量級の選手だったと思いますが、前々に出て行く組手は気持ちが良いです。
 沖縄の島尻選手は準々決勝でルーマニアの選手と戦い、体重判定で敗れていました。
 島尻選手と言えば、第1回の連合会の世界大会王者で全日本大会等でもいつも上位に入る選手ですが、受けて立つタイプの組手と決定打が響いて、体重判定までいってしまいました。
 3位決定戦の前に関西総本部の少年部による演武が行われ、基本は全員で型と試割は帯毎に行われました。
 上位の試合はスタミナ、技のどれを取っても僅差でどちらが勝ってもおかしくない好カードが続きました。
 男子中量級の決勝では、沖縄の喜久山選手とジンバブエのサムソン選手が戦いました。
 サムソン選手の黒人特有のリズム感と伸びやかな組手は喜久山選手の攻撃を寄せ付けなかったという印象を受けました。
 男子重量級は纐纈選手と寺浦選手の戦いです。
 若干、手数に勝った寺浦選手が勝ったという印象です。本戦で決まりましたが、延長戦も見たかったです。
 各クラス優勝は、男子重量級:寺浦克敏、男子中量級:Samson Muripo、男子軽量級:親泊徹、女子重量級:Zata Zatyko、女子中量級:辰巳千尋、女子軽量級:輿石めぐみ、でした。
 大会終了後は、さよならパーティーが催されました。
 試合会場からパーティー会場まで歩いて行ける距離なのですが、迷わないように要所要所に関西総本部の方が立っていました。
 パーティーは試合が終わった安堵感からか大いに盛り上がりました。
 田畑理事長の司会で各国アピールタイムとなり、最後にはみんなが列になって会場内を練り歩いて、一体感を醸し出しました。
 それにしてもすごいと思ったのは特にヨーロッパの国々の人は正装というか女性はドレスを持参して来ているのです。
 華やかな感じがしました。
 更にビックリしたのは極真という入れ墨を女性がうなじやふくらはぎにしている人もいた事です。
 女性が入れ墨で極真と入れる・・・覚悟がなければ出来ないですね!
 このパーティーの最中に大石師範は自分たちのテーブルに来られて、色々な話を聞かせて頂きました。
 特にびっくりしたのは、今でも演武の時は緊張すると言う事です。
 また、試割も失敗する事があると・・・ざっくばらんにこのようなお話を聞けるのも大きな大会ならではです。
 こういう大きな大会の時に思うのは、雲の上の人だと今でも思っている方を近くで見る事が出来る、もしかしたら写真や握手、話をする事が出来るのではないかという事です。
 大石師範の後には田畑理事長も見えられました。
 ここでハプニングがあったのですが、このレポートでは書けません。
 宴もたけなわになり、会場から出る時には関西総本部の方々が列を作って見送って頂きました。
 その中に自分のブログに来てくれる方もいて、やっと対面する事が出来ました。
 さよならパーティーの後は岐阜の太田先生と4人で軽く会食しました。
 太田先生の真っ直ぐな考え方に大いに賛同しました。
 ホテルに戻りまして、また自分の部屋で空手談義をしまして、昨日と同じ時間に寝ました。

-6月29日-
 本日は長谷川師範のセミナーがあります。
 しかし、仕事の都合上帰らなければなりません。(もう少し早く分かっていたら、調整して参加したかった。)
 ホテルから駅に向かう時に体育館に道衣姿で向かう外国人の方々・・・。
 関西国際空港に着いたのは、出発の30分前。チェックイン機に入れると・・・また戻って来ます。
 来る時と同じだと思いながら、カウンターへ・・・しかし、カウンターの中の人の感じが明らかに違う・・・。
 「お客さま、申し訳ありません。ただ今、旭川行きの便のお席が1つしかありません。」
 「予約の数が実際のお席より多くなっていまして・・・千歳経由か羽田経由だと大丈夫なのですが・・・」
 え?ダブルブッキング?
 外国では良く聞きますが、国内で?というのが正直な印象です。
 結局、高橋師範が旭川直行便に乗りまして、石川先生と自分が羽田経由で帰る事になりました。
 羽田で乗り換える時間が近いため、手荷物は持ったまま機内に入り、飛行機を降りた後、誘導員が付くとの事!
 自分はビデオカメラやその三脚などを持っていたので結構な荷物でした。
 昼食を取って、手荷物検査へ・・・ここでも問題が!来る時にはカウンターで荷物を預けたので問題なかったですが、機内持ち込みとなると三脚がサイズオーバーになるらしいのです。
 警備員の人に「カウンターに預けて来て下さい。」と言われました。
 羽田経由の時間がないと言われた旨を説明しても取り合ってくれません。
 また、カウンターに戻って、三脚を預けて、やっと検査を通過しました。
 機内に入ってもキャビンアテンダントの方に「この度はご協力ありがとうございます。羽田ではお急ぎ頂く事になりますので、よろしくお願い致します。万が一、当飛行機が遅れた場合には1便後の飛行機になります。」と念を押されたので羽田では大変な事になりそうだと思いました。
 小一時間で羽田に到着、急いで荷物を持って降りて行くと、誘導員の人が待っていました。
 羽田空港の中を走るんだろうなと思ったら、隣の搭乗口でした。
 早っ!ドキドキしていたのに、羽田空港のターミナルの建物に20歩も入ったでしょうか?そのまま、羽田発旭川行きに乗り込みました。
 人間という物はやはり高い所だと緊張しているのでしょう。
 それが降りたと思って安心したらすぐに高い所に上がって行くと倍疲れます。
 観戦の模様よりアクシデントの話の方が長くなりました。
 でも、こうして色々な大会に行く事が出来て本当に勉強になります。
 今回は北海道高橋道場から選手は出ていませんでしたが、出ていれば、またひと味変わった感じになったと思います。
 また、道外で審判をするという事は緊張感が違います。
 高橋師範、石川先生お疲れ様でした。
 各支部の道場生の皆さんも、機会があれば是非色々な大会に行ってみる事をお勧めします。
 北海道だけでは味わえない事を経験出来ると思います。  


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