昇段レポート
旭 川 支 部
参 鍋 修 二 初段

(2007年9月7日再入門・50歳)
 去る3月14日に鹿追町総合スポーツセンターで昇段審査を受けさせていただき、高橋師範、石川先生、原先生、久保先生のご指導と、当日の審査に参加された先輩、後輩の皆さんの励ましにより、なんとか初段になることができました。特に、久保先生には約1年間、昇段に向けた稽古をしていただきましたので、初段になれてほっとしています。
 自分は仕事柄、転勤が多かったこともあり、20年間、空手から遠ざかっていましたが、20年ぶりに旭川転勤となり、原先生と再会したことがきっかけで、また空手を始めることができました。
 しかし、昨年、札幌に転勤となった時にはまた稽古ができなくなって、昇段には縁がないのかと思っていました。運良く札幌に久保先生がいらっしゃったので、週1回ではありますが空手を続けることができ、時間はかかりましたが昇段することができました。この時に諦めなかったことが昇段につながったのだと思っています。
 昇段審査ではいつもより緊張して力が入り過ぎていたのか、それとも稽古不足だったの分かりませんが、基本、移動、型、補強が終わった段階で既にスタミナが切れている状態でした。縄跳びが終わった時には腕に力が入らず上げるのがやっとといった状態でした。
 10人組手は最後までなんとか行えましたが、思うように体が動かず立っているのがやっとの状態で、稽古不足、スタミナ不足を実感しました。組手が終わった時には、指に力が入らず思うように拳を開くことができず1本1本開いていくという初めての経験もしました。
 審査を受けた時点では、その時に持っている実力を出し切ったと思っていますが、審査を受けるまでの準備期間の稽古をもっと充実させておく必要があったと反省させられました。十分な稽古を積んで臨むことができるということも実力の内なのかもしれません。
 10人組手に向けて、縄跳び10分間や2分間シャドー10セットなど行っていましたが、昇段審査という緊張した雰囲気という普段との違いもあり、この5割り増し位やっておく必要があったのかもしれません。これもいい経験となりました。

 昇段審査を受けて、自分の欠点を改めて気付くことができました。写真やビデオで自分の動きが見られることで、よりはっきりと確認することができました。特に、疲れている状態では自分の欠点がより出てくるので、写真、ビデオで確認できてよかったと感じています。写真、ビデオ撮影をしていただいた先生、先輩に感謝しております。見つけた欠点は今後の稽古の中に活かしていきます。
 特に、体の軸がぶれていることがはっきりと分かりました。自分では体の軸をぶれないように気をつけているつもりでも、写真やビデオで見ると自分の感覚以上にぶれていることが分かりました。
 強い突き、蹴りを出すために体重をのせようと意識する余り、体の軸がぶれ過ぎていました。そのため、連続技などがスムーズに素早くできなくなっていたと分かりました。軸足に体重をのせても体の軸をなるべく床に垂直に保ち、体の軸を中心に捻る運動で力を技に伝えることを意識しながら稽古していきたいと考えています。
 自分はもともと体が硬い上に、昔よりもさらに硬くなっていることも体の軸がぶれている原因だと思えるので、今よりも少しでも柔軟になるようにストレッチを毎日行うように心がけるようになりました。自分の柔軟性に合った突き、蹴りの出し方がどのようなものかを試しながら、見つけていこうと思います。
 初めはうまく力を伝えられずに技の威力は落ちたとしても、体の軸を中心とした動きを体になじませ、この技術を自分のものにしたいと考えています。
 また、組手では相手の圧力に押され真っ直ぐに下がったり、直線的に相手に向かったりで、回り込むなどステップが全く使えていないので、ステップを使って回り込むことを意識した練習も必要だと痛感しました。
 最後に、高橋師範、石川先生が昇段審査でおっしゃっていた黒帯を締めることの意味を考えながら、後輩を指導し、また目標となれるように稽古を積むことで、師範、先生、先輩方のこれまでのご指導や昇段審査に協力していただいた皆さんへの感謝に代えたいと思います。
 ありがとうございました。
 押忍
(2010年3月14日初段取得)

△戻る