第5回全日本極真空手道「型」選手権大会レポート


旭川支部   小坂義隆

4月18日(土)に静岡県静岡市のグランシップ大ホールで行われた「第5回 全日本極真空手道「型」選手権大会」に娘が出場させていただくこととなり、同行の機会を与えていただきました。
 北海道外の大会へ行くのは初めてのことであり、ましてや全日本大会ということで、一度は行ってみたかった夢の舞台を見られる最高のチャンスが訪れて、娘に感謝しております。
 
 静岡市に到着してまもなく会場が目の前に現れました。  「大きい…」 予想以上に大きい会場への驚きと同時に、選手として出場しないのに、とんでもない緊張感が体から湧き始めました。
 早速会場に入ると、既に大勢の選手が真剣に「型」の練習をしており、さすが全日本大会出場選手。どの選手も私がこれまで見たこともないくらいレベルが高く、驚きの連続でした。 そして会場を見渡しているとふと会場角で練習している選手に目が止まりました。
 大石道場の狩野央康三段でした。 以前You tubeで型を拝見したことがありましたが、肉眼で見ると漂うオーラが凄かったです。 もっと身体が大きい方かと思っておりましたが、意外に小柄だったのは意外でした。
 もっとじっくり狩野選手の練習を見たかったのですが、出場する東光道場の各選手も型練習しなければならないため、空いているスペースを見つけて練習を始めることに。 
 まずは団体戦出場者での練習を開始。
 全員かなり緊張しているせいか、開始当初は動きが合わず少し心配しましたが、回数を重ねる毎に緊張も少しほぐれて、後半はこれまでの練習どおりの動きが出来るようになりました。 
 開会式の開始時間となり、型試合に約450名の選手が整列したその光景は圧巻の一言で、否が応でも緊張が高まります。 そして開会式終了後間もなく団体戦が始まりました。
 メインコートで行われるということで緊張感も更に一段階アップしているところ、第一試合にコールされ一回戦は不戦勝。本試合前にメインコートに立てたということで、少しは落ち着けたようでした。

第2回戦は、強豪福島門馬道場のチームが対戦相手。 まずは門馬道場から型を披露。 やはりさすがと言わざるを得ない内容でした。 門馬道場の型が行われている最中、東光道場生チームは型を見ていないようでした。 後で聞くと、型を行う前に精神的に圧倒されてはいけないということで、メンバー内で話し合って、見ないようにしたとのこと。
 次はいよいよ東光道場生チームの出番。 型は撃砕小。
 もの凄い緊張感の中でありながら、それぞれ練習どおりの動きが出来ていたように思えますし、よくシンクロしていたと思いました。 
 結果は、善戦したものの、やはり実力で勝る門馬道場チームに旗が挙がりましたが、今持っている実力は出せたのではないかと思います。 
 団体戦同様に個人戦においてもそれぞれがよく頑張ったと思いますが、長い待ち時間に比例して、高い緊張感が精神的負担の蓄積となるため、上手くコントロールしなければ、普段どおりの動きが出来ないところもあったのかなと思いました。
 
 結果は勿論大事ではありますが、普段味わうことの出来ないとても良い経験が出来たと思いますし、これまで積み重ねてきた厳しい稽古は、今後に必ずつながる大きな宝になったと思います。 私も団体と個人で優勝された狩野三段の型を実際に目で見ることができ、とても良い勉強をすることが出来ました。
 翌日開催されました第6回東日本極真空手道選手権大会は、帰路の飛行機出発時間の関係で約1時間程度しか見ることは出来ませんでしたが、小柄な選手でも体格に勝る選手に対し、下がることなくアグレッシブに戦っている姿を見て胸が熱くなり、自分も出場してみたいという気持ちにいつの間にかなっていました。 
 私には黒帯取得という入門当初に掲げた大きな目標がありますが、極真として目指すべき「型」と「組手」のダブルエントリーで本大会に出場することをもう一つの目標にし、今後の稽古の励みにしたいと思います。

                                                           押忍



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